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アイス・クラック
表面に氷を砕いたような網目状の割れ目模様を表現する技法です。16世紀にヴェネチアではじめられたとされます。
アイリッシュ・カットグラス
日本のカットグラスにも影響を与えた18世紀後半からアイルランドでさかんに製造されたカットグラス。
あられ文
別名ダイヤモンド・カットという。断面がV字型をした工具を使って格子状に線を彫り込んで、先の尖ったピラミッドの形をしたカットを一面にあらわしたものだそうです。
あわガラス
発砲剤を入れるなどして、素地の中に無数の気泡を作り出す独特の技法です。この技法はおもに北欧(スウェーデン、フィンランド)の国で幅広く採用されています。
板ガラス
板ガラスは古来から窓ガラスや鏡の材料として重要な製品です。伝統的な製法としてはクラウン法、鋳造法、そして明治初年に日本にも導入された円筒法などがあるそうです。
色被せガラス
何色かのガラスを二層あるいはそれ以上に重ね合わせたものをいいます。
エッチング(ジヴレ)
ガラスを侵蝕する強力な酸によって文様を彫り込む方法です。フッ化水素酸あるいはフッ化水酸素と硫酸の混合液を使用し、ガラス面にワックスなどを塗って保護膜をつくり、部分的に剥がして酸に浸しガラス面に凸凹を作ります。
江戸切子
薩摩藩でつくられた薩摩切子に対抗して江戸でつくられたと考えられているカット製品のことをさします。各種・各様のダイヤモンドグラインダーでガラス表面をカットして多様な装飾文様を刻む技法です。
エナメル絵付け
ガラス面に色ガラスの粉末からなる顔料を油で溶いて塗り、陶器の上絵付けと同じ様に低温で焼き付ける装飾法です。
オパルセント・ガラス(オパールガラス)
オパール乳泊ともいい、アールデコ時代のラリックの作品でもよく知られています。白色ガラスの一種で半透明のオパールのような色調をみせるものをいいます。
<h3>か行</h3>
加飾
装飾を施すことをいい、模様や絵を描いたり、彫刻したり、色付けしたりすることを指します。
花縁
ガラス製品の口縁部が輪花形あるいはそのバリエーションで花弁のような装飾的な形にカットされたり、整えられたものをいいます。
型押し
プレスド・グラス(プレスガラス)ともいい、軟らかい状態のガラスと型押し付けがあり、型の模様や形をガラスにうつして成形する方法です。
型吹き
パリソン(吹き竿に巻き取ったガラスに空気を吹き入れたもの)を型に入れて、空気を吹き込んでガラスを型になじませて、その模様や形をうつしとる製法です。
カットグラス(切子)
ガラスの表面を研磨剤と水をつけながら回転円盤(グラインダー)により彫り込んで模様を表現したものをいいます。現在では鉄、石製円盤のかわりにダイヤモンド・ホイールを利用したり、最終の研磨工程をフッ水素酸と硫酸の混合液に浸す酸磨きとすることが多いようです。
カッティング
カットグラスと同じく、ガラス器の外表面をグラインダーや研磨剤によって削り取り、文様を彫る方法をいいます。現在は、クリスタルなど質のよいガラスが素地として多用されるようになりました。日本では切子とも呼ばれ、文様は伝統的な名称がつけられています。
カメオ彫り
ガラスの上に異なった色ガラスを被せて、文様部分を残して削り取る技法をいいます。
カリガラス(カリ・クリスタルガラス)
カリウムが主成分となるブナやカシの木灰を原料に加えた、硬く光沢のあるガラスのことをそう呼びます。
貫入
素地の収縮率の違いから、器の表面にできたひび割れのことを呼びます。※アイスクラックとは違います。
顔料
絵の具や塗料のことをそう呼び、水や油に溶けない着色用物質の粉末状のものです。
被せガラス
素地になるガラス上に別の色ガラスを被せたものをいい、彫刻すると、下のガラスとの色の対比や浮き彫り模様の装飾が可能となり、カットなどの加工をすることで、単色のガラスにはない複雑な色合いが表現できます。
希土酸化物
セリウムやイットリウムなどの「希土類元素」が酸化したものをいいます。ガラスの着色剤に用いられるようになったのは最近だそうです。
キャスティング
古代メソポタミアで、既に用いられたといわれる古典的な形成技法で、日本では鋳造ともいい、原型を型どりしたものを、砂などでできた型の中に溶解したガラスを流し込み、成形しています。
ギヤマン(彫り)
オランダ語で「ダイヤモンド」と呼びます。はじめはのうちは柘榴石やダイヤモンドなどの硬い石をあらわしたのですが、これを使って彫ったダイヤモンド・ポイント彫りやさらにグラビュールをもギヤマン彫りと呼ぶようになり、やがてこれらの技法で装飾されたガラス製品そのものをギヤマンと呼ぶようになっていったそうです。
金赤(紅)ガラス
金によって発色させたルビーのように明るく鮮やかな赤色ガラス。金を王水(塩酸と硝酸の混合液)に溶かし込んで原料にくわえ、コロイド発色させるもので、ドイツのヨハン・クンケルが17世紀後半に開発したそうです。
金彩
ガラスの表面に金を使って行う彩色方法。金の塩化物を硫黄、テレピン油などと混ぜた水金をガラス面に塗って低温で焼き付ける方法は明治時代にも行われいて、伝統的な技法には、金を定着させる方法や、油や俄で溶いて塗るだけで焼き付けを行わない方法もあるそうです。
金泥
金粉を俄で溶いたものをそう呼びます。これをガラス面に塗り文様を描くのですが、焼成を行わないために容易に剥がれやすくなります。
グラヴィール
小型の銅製グラインダーで研磨剤と油をつけながらガラス面に彫刻していく技法のことを呼びます。また英語ではホイール・エングレーヴィングともいいます。
クリスタッロ
15世紀にヴェネチアで開発された、透明度の高いソーダガラスのことを呼びます。
クリスタルガラス
一般的に酸化鉛を含んだ鉛クリスタルガラスのことをさします。透明度や反射率、屈折率が非常に高く、高級なガラス食器や工芸品に用いられ、鉛の含有率によって、そのレベルが決まるといいます。
珪砂
ガラスの主原料の一つで、珪石という砂利のようなものが細かくなると、このように呼ぶそうです。また、石英砂ともいいます。
珪石
ガラスの主原料のひとつで、珪素を多く含む石状のかたまり。
玄武岩
粒が細かく緻密な火山岩をよび、ガラスの原料として使った場合、鉄分が多いため、淡い緑色となるそうです。
コアガラス
古代エジプトやメソポタミアで盛んに行われた成形法で、土などでつくったコア(芯)のまわりに溶けたガラスを幾重にも巻き付けて冷却後、中のコアを取り除いて容器としたものをいいます。
腰切子
コップなどによくみられる、容器の下半分に文様を彫ったり平切子を行うものをそういうそうです。
ゴールド・サンドイッチ
古代ローマ時代から作られ、おもにボヘミア・ガラスで有名になりました。二重のガラス壁の間に金箔などを挟んで装飾したガラスのことを呼び、ガラスに挟まれているため、金や銀などの箔の繊細な部分が輝きをそこなわずにすみます。
<h3>さ行</h3>
薩摩ガラス
幕末に九州の薩摩藩でつくられたガラスです。多様な器物、板ガラスなどがあり、薩摩切子とよばれる透明ガラスに赤や藍色の色ガラスを被せてカットを施した製品が特に有名です。
サンドブラスト
アメリカで19世紀に開発された技法で圧縮空気とともに細かい粒子を吹き付け、ガラス面に庇をつけて艶消しの状態にしたり、彫刻を施したもの。
シャンパンフルート
シャンパングラスのひとつで別名シャンパントールとも呼ぶそうです。
消色剤
緑や茶色などのガラス原料に含まれる鉄分が発色する色を消して、無色にするために加える物質のことをいいます。おもに酸化マンガンなどが有名です。
スティップリング(点彫り)
ダイヤモンド・ポイント彫りに含まれていますが、微細な点を一点一点彫り込み、線彫りよりも細密な絵画的表現を施す、18世紀のオランダで生まれた技法です。
ステンドグラス
中世以降のキリスト教の大聖堂の窓などによく使われる、絵付けされた装飾用窓ガラスのことで、色ガラスを鉛の枠でつなぎ合わせて、絵や模様を表現していきます。ステンドグラスは神の象徴としである光を表現する効果的な手段であり、文字が読めない人々にとっては絵解きの聖書でもあったようです。
徐冷(じょれい・なまし)
高温のガラスを徐冷するための窯をいいます。エナメル絵付けやパート・ド・ヴェールなど電気炉を使う技法では、炉がそのまま徐冷窯の役目を果たします。
森林ガラス
中世においてヨーロッパ中部地方(ボヘミア、ドイツ、オーストリアなど)の森林地帯で作られたガラス器の総称。
スレッディング
ガラスの紐飾りともいうそうです。加飾法の一つで、熔けた色ガラスなどを細く糸状に引き伸ばして、器の表面に熔着させる装飾技法。
セレン赤ガラス
金属セレンと硬化カドミウムによって着色された橙色がかった色相の赤色ガラスです。
ソーダ石灰ガラス
ソーダを溶剤として使うガラスでカリに比べて展性があって、硬化も遅いので加工が容易であるというのが特性です。
<h3>た行</h3>
ダイヤモンド・ポイント
加飾法のひとつで、ダイヤモンドあるいは金属の尖端でガラス器の表面に細い線や小さな点を打ち、その線や点の集まりで文様を描く技法。特に点だけで表現する技法はスティップリングと呼ばれます。
鋳造ガラス
成形法の一つで、熔けたガラスを型に流し込んだり、あるいはガラスの細片を型に詰めて加熱し、型通りのガラスを成形する技法です。
宙吹き(手吹き)
吹き棹の先端にガラス種をつけ、棹をまわしながら息を吹き込んでガラス器のボディを作る成形技法。
デキャンタ
ワインなどを入れるための蓋付きのガラス容器のことをさします。逆に蓋のないものは『カラフェ』と呼ぶそうです。
ディアトレッタ
加飾法のひとつで、3~4世紀のローマ時代に使われた技法だそうです。厚いガラス器の表面を削り落としながら、器の表面全体透かし彫り文様を掘り出す方法をいいます。
とんぼ玉
色ガラスで作られ、様ような文様が施されていて、紐を通す穴の開いてるガラス玉の総称で、特定の装飾、技法、時代、産地などを指す名称ではないそうです。
<h3>な行</h3>
鉛ガラス
鉛の含有量が高い、だいたい24~30%ガラスで、溶融が容易なことと溶融温度が比較的低いのが特徴です。
<h3>は行</h3>
パス・グラス
ドイツで17世紀から18世紀にかけて使われたもので、胴体に数本のリブ装飾が水平に巻かれた大きな杯で、酒量がわかるしくみになっているものを言います。
パート・ド・ヴェール
成形法のひとつとされ、フランス語で”ガラスの練り粉”と言う意味の技法だそうです。パート・ド・ヴェールの特徴は、原型作りから型とり、ガラス充鎮、焼成、仕上げの研磨まで、熟練した技術を要せず、誰でも簡単に思い通りの作品が作れるようになっているようです。
バーナー・ワーク
成形法の代表的な技法の一つで、バーナーを使ってガラスを溶かしながら成形していく工法です。昔は石油ランプの炎で作っていましたが、現在はガス・バーナーが一般的に使用されております。
びいどろ
江戸期に日本で作られたガラス器のことをいうそうです。びいどろとは、ポルトガル語でして、日本では『ガラス』の意味です。
ヒヤリス・グラス
不透明の赤や黒の色ガラスを被せて磁器に似せたガラスで、19世紀にボヘミアで発明された技法です。今日では、色グラスの上に更に金彩で装飾されることも多いんだそうです。
ピンサリング
吹きガラスにおける加飾法の一つで、成形途中のガラスが柔らかいうちに、器の一部分をピンセットなんかでつまんで、上げたり引いたり、あるいは張ったりして器に装飾を施す技法。
吹きガラス
成形法のひとつで、溶解窯で溶かされたガラスを吹きに巻取り、空気を吹き込んで器を成形する技法です。型を用いずに成形する宙吹き法と、型に吹き込む型吹き法とに分けられています。
吹き棹
ガラス成形の基本である吹きガラスで使用される、金属製の細長いパイプのことを指します。。
フュージング
電気炉内でゆっくりと熱を加え、ガラスどうしを溶着させる成形技法のことをいいます。
フラットガラス
ガラスのカッティングで、模様や溝を彫るのではなく、そのまま平面に削ることをいうそうです。
フルート・グラス
シャンペン用の細身で背の高いゴブレットのことを言います。
プレスガラス
プレス成形により作られた皿、灰皿など。
プレス成形
ガラス器の仕上がりの形や模様を内側に彫り込んだ、凸凹2つの型を用意し、凹型にガラス種を流し込み、凸型で押して作る成形方法。
フンペン・グラス
円筒状の大きな杯のことを指します。
ペーパーウェイト
紙で押さえるためのガラスでできた文鎮のことで
<h3>ま行</h3>
マイゲライン
森林ガラスの一種と同じ緑色をしていて、底肉が厚くオプティカル装飾が施された小さな半球形のカップを言います。
マッフル窯
本来はエナメル絵付け及び陶器の上絵付け用の焼成窯のことをいいます。炎が直接作品に当たらないように工夫されてた造りになっていて、焼成温度も600~900℃前後と、溶解窯よりも低いそうです。
マーブルグラス
別名、瑠璃ガラス、玉髄ガラスやリシリアンとも呼んでいて、一般に大理石、玉髄などに似せて作られたガラスのことを指します。
ミレフィオリ・ガラス
引き伸ばしたガラスの棒を輪切りにした細片などを型の中に並べ、焼成してそれぞれのガラス片を溶着させて器を作ります。
モザイク・ガラス
古代の成形法の一つで、文字通りモザイクのようなガラス器を作る技法です。
<h3>や行</h3>
融解(溶融)
ガラスの製造で、調合した原料(珪素、ソーダ灰など)を「るつぼ」あるいはタンクに入れて、高温で溶かして混ぜることをいいます。
溶着
フュージングなどで使う、ガラスどうしが溶け合って、ひとつのかたまりになることをこう呼びます。
<h3>ら~わ行</h3>
ラスター彩
加飾法の一つで、金属顔料をガラスの表面に塗布して焼成し、虹色や玉虫色に発光させる技法です。
レースガラス
成形法の一種で、レースのような繊細な文様をガラスに埋め込んで器を成形する技法。色ガラス棒を縞模様に埋め込む方法(ヴェトロ・ア・フィリ)や網目状に埋め込む方法(ヴェトロ・ア・レティチェッロ)、レース棒を組み合わせてより繊細なレース文様を作り出す方法(ヴェトロ・ア・レトルティ)などがあります。
レーマー杯
器の部分が球形か卵形をしており、円筒形の脚部を持っていて、台が裾広がりになっているドイツの伝統的な杯で、小突起(プラント)が溶着されているのが特徴だそうです。
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